Engagement

従業員エンゲージメントを高めて個人と組織を活性化させる

従業員エンゲージメントという言葉をご存じでしょうか?

従業員エンゲージメントは働き方改革が浸透してきたい現在、日本においても最近注目されているキーワードです。

今回は、「従業員エンゲージメントを高めて個人と組織を活性化させる」についてご紹介します。

 

従業員エンゲージメントとは何か

「従業員エンゲージメント」をご紹介する前に、まず「エンゲージメント」という用語についてみていきましょう。

「エンゲージメント」とは、みなさんも聞いたことがあるかと思います。

「約束、契約、債務、婚約、婚約期間、雇用、雇用契約、交戦、かみ合い」という意味で使われる用語で、企業や人、ブランドやサービスなどへの愛着・絆、関係性を指す言葉として日常的に使われています。

 

HR(人事領域)における「従業員エンゲージメント」とは、日常的に使われる意味とは違ってきます。

「従業員エンゲージメント」とは、やりがいや働きがいを表す概念を指し、組織に対する愛着心、愛社精神、ロイヤルティとしても使われています。

ボストン大学のウィリアム・カーン教授は、「従業員エンゲージメント」を以下のように定義づけました。

「組織メンバー自身が仕事上の役割に活かすもの;エンゲージメントすると人は肉体的、認知的、感情的に専心するとともに役割の中で自己表現する」

資料出所:Kahn, W. (1990). Psychological conditions of personal engagement and disengagement at work. Academy of Management Journal, 33, 692-724.

 

従業員エンゲージメントと従業員満足度との違い

「従業員エンゲージメント」と同一視して考えやすい概念として「従業員満足度」があります。

「従業員満足度」は、従業員が仕事の内容や待遇、報酬、職場環境、職場の人間関係などに対してどれくらい満足しているかを指します。

つまり、従業員が企業の目標やビジョン、職場環境、仕事の内容、福利厚生、待遇などについて、どれだけ「満足」しているかを数値化したものといえます。

略して言うならば、働きやすさ調査です。

従業員満足度調査は、従業員の働きやすさに関連する項目から形成されており、働きやすさを定量的に測定するツールとして有効に使用されています。

従業員満足度調査を導入している企業が多くみられます。

 

従業員エンゲージメントは、企業への理解や共感を保った上での 自発的な貢献意欲 を指すものです。

「従業員エンゲージメント調査」は、従業員の仕事に対する熱意や思い入れに関連する項目から形成されており、働きがいを測定するツールとして使用されています。

略して言うならば、働きがい調査です。

 

ギャラップ社の従業員エンゲージメント・サーベイ

米国の調査会社であるギャラップ社は、世界142カ国を対象に従業員エンゲージメント調査を実施しました。

調査によると、世界で熱意にあふれる従業員は15%であったに対し、日本の熱意にあふれる従業員は6%で139カ国中132位と最下位に近いレベルでした。

世界平均と日本のエンゲージメント指数の詳細は以下になります。

熱意に溢れる従業員:世界15% 日本6%

手を抜いている従業員:世界67% 日本71%

周囲に不満をぶちまけている従業員:世界18% 日本23%

資料出所:Gallup「State of the Global Workplace2017」

 

従業員エンゲージメント調査からみえてきたこと

従業員エンゲージメントについてご紹介してきました。

わたしたちの日本は、安倍政権において働き方改革として様々な取り組みがなされてきました。

しかし、これらは政府主導で進められた施策ということもあり、労働時間の削減や休暇制度の充実など法規制に関する取り組みを中心に進められてきた制度改革でした。

働き方改革が促進した現在、これから求められるものはこのような低い従業員エンゲージメントをいかに高めていくことではないでしょうか。

従業員エンゲージメントを高めていくことは、離職率の低下、労働生産性の向上、メンタルヘルスの0次予防対策などにつながります。

個人と組織が活性化し、しあわせな従業員、しあわせな会社を創っていくには、従業員エンゲージメントを高めていくことです。

 

 

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