戦国武将の毛利元就が書いた「三子教訓状」ががあります。
「三子教訓状」は、元就が亡くなる前に3人の息子に書いた訓状で、力を合わせることの大切さを教えてくれます。
今回は「毛利元就から学ぶ力を合わせる大切さ」についてご紹介します。
三子教訓状
晩年の元就が病床に伏していたある日、隆元(毛利隆元)・元春(吉川元春)・隆景(小早川隆景)の息子の3人が枕もとに呼び出されました。
元就は、まずは1本の矢を息子たちに渡し「折ってみよ」と命じて折らせました。
次に元就は、3本の矢束を息子たちに渡し「折ってみよ」と命じましたが、息子たちは折ることができませんでした。
そして元就は、「1本の矢では簡単に折れるが、3本まとめると容易に折れない。3人共々がよく結束して毛利家を守って欲しい」と告げました。
このお話から学べること
新興勢力だった毛利家は、有力な国衆であった吉川家と小早川家を味方につけるために、自分の子どもを養子に出して家同士を強固に結びつけた盤石な体制「毛利両川体制」をつくりました。
このお話は、実際には元就より先に隆元がこの世を去っており、臨終の床で直に息子に伝えることは不可能だったため「三子教訓状」をもとにした後世の創作とされています。
しかし、この創作からチームで力を合わせてものごとに取り組むことでより大きな難題や課題を超えることができることを教えてくれます。
ご参考まで、Jリーグのサンフレッチェ広島のネーミングは3本の矢が由来です。
サンフレッチェは、日本語の「三」とイタリア語の「フレッチェ(矢)」をあわせて作った造語で「三本の矢」を意味しています。
広島の県民市民・行政・財界の三位一体の力によって支えられていることを示し、チームスポーツの基幹をなす「技術・戦術・体力」の三要素、個々の選手に必要とされる「心・技・体」の三原則にもつながっているそうです。
1人できることは限られているけど、チームで力を合わせることでより大きなことへの挑戦や取り組みができることはチームで働くうえでも参考になる教育ですよね。